当社は創業以来、一貫してエネルギー供給サービスを企業活動の中心としてきました。しかし、地球環温暖化問題や東日本大震災を契機としたエネルギーを取り巻く社会情勢は大きく変化し、これまでの化石燃料中心から、再生可能エネルギーの利活用や省エネサービスの拡充を目指す環境配慮型のビジネスモデルへの転換が求められています。私たちは『独創と革新』の精神で新たな事業モデルを構築し、省エネルギー型社会の形成に繋がるよう尽力していきます。
再生可能エネルギーは環境に優しい自然の恵みであり、大きな可能性を秘めています。当社は、環境配慮型のエネルギー普及に貢献するため、太陽光、バイオマス、地中熱といった自然エネルギーを活用したビジネスモデルの構築を目指しています。
太陽は光エネルギーや、熱エネルギーといった多大なエネルギーを持っています。光は太陽光発電に利用されクリーンな電気を生み出し、熱は太陽熱温水器により温水を生み出します。当社は地球温暖化の原因となるCO2を排出しない、クリーンな太陽エネルギーを利用しメガソーラー発電に挑戦しています。
家畜排せつ物や生ゴミ、木くずなどの動植物から生まれた再生可能な有機性資源のことをバイオマスといいます。バイオマスは、サトウキビやトウモロコシといった「資源作物」、規格外等で利用されなかった「未利用バイオマス」、利活用されたのち廃棄される「廃棄物系バイオマス」に分類されます。当社は化石燃料を中心に事業を行ってきましたが、化石燃料に代わるバイオマス燃料(バイオディーゼル、バイオガス、バイオエタノール)についての検討を行っています。
地中熱は古くから利用されている熱源です。アイヌ民族の住居であるチセにも地中熱が利用されており、現在では住宅、農業など様々な分野で利用されています。地中熱は年間を通じて温度変化が少なく安定した熱源です。夏は涼しく、冬は暖かい地中熱を有効利用した新しいライフスタイルを提案します。
「ヒートパイプで地中の冷熱を利用できる装置の開発による、トマトの根の適温維持(冷却)」に関する研究が石川県の「石川県農林水産業基幹技術開発トライアル事業」に採択されました。
これは、石川県立大学環境科学科の百瀬年彦准教授、石川県農林総合研究センター及び当社が共同で進めている研究であり、地中熱を利用し夏場のトマトの生育を促そうとするものです。この研究が今後、実証実験を経て実施に至れば、夏場のトマト生産量の低下を防ぐことができ、生産者の増収につながることが期待されています。
[写真]2019年12月12日、採択決定通知書交付式(石川県庁にて)
エネルギーマネジメントとは、エネルギー使用を管理しながら最適化を図ることです。東日本大震災以降、節電や省エネルギーといった電力使用を見直す動きが活発化しています。当社はお客様へのエネルギーの見える化、運用改善・設備改善によるエネルギー利用の最適化など包括的なサービス提案を行っています。
通常は建築物の設備負荷により契約電力が設定されていますが、実際の運用状態を把握し、電子ブレーカーを用いて主開閉器契約にすることで契約電力の適正化が図られ、契約電力を低減することも可能になります。従来どおりの電力の使い方でも基本料金を削減できるため省コストに繋がります。
節電や省エネは取り組みに対しての効果が確認できなければ長続きしません。電力使用量の「見える化」により、検針票では見えなかった電力の使用状況がリアルタイムに把握できるため、取り組み効果をいつでも確認することが可能になります。当社では、「見える化」後の運用方法についても提案を行っています。
建物のリニューアルや設備機器の更新の際に、空調機やボイラー、照明等の機器の高効率化を図ることで、従来よりも大幅な省エネルギーが達成されます。設備改善により顧客のランニングコストを削減し、削減実績から対価を得るビジネス形態をESCO(Energy Service Company)事業と言います。
当社では燃料電池の利用システムやその他エネルギー利用に関する特許を3件保有しており、これからもお客様や社会にとって有益な技術・サービス開発を推し進め、知的財産の開発・活用を図っていきます。