ニュースリリース

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2024年

エネルギー

2024年1月15日

植物系残さを分解する小規模型メタン発酵システムの開発

~社会実装へ向けた実証第一号機を地元スーパーセンターに設置、共同実証試験をスタート

松村物産株式会社(石川県金沢市、代表取締役社長:松村 俊一、以下「松村物産」)は、環境微生物研究所株式会社(石川県野々市市、代表取締役:馬場 保徳、以下「環境微生物研究所」)、株式会社フォーカスシステムズ(東京都品川区、代表取締役社⻑:森 啓⼀、以下「フォーカスシステムズ」)、株式会社リバネス(東京都新宿区、代表取締役社長COO:髙橋 修一郎、以下「リバネス」)と共に、2023年8月より「自立運転可能なルーメンハイブリッド型メタン発酵システムによる植物バイオマスからのエネルギー生産〜顧客の廃棄物処理費ならびに光熱費削減を通した循環型社会の実現〜」のテーマで、令和5年度 中小企業地域経済政策推進事業費補助金(地域DX促進環境整備事業)に採択され、この度、株式会社PLANT(福井県坂井市、代表取締役社長:三ツ田 佳史、以下「PLANT」)の協力のもと、開発した実証第一号機をPLANT-3 川北店に設置し、食料品売り場から廃棄される野菜クズを使ったメタン発酵を行い、都市ガスと電気を生産する実証試験を開始いたしました。

松村物産は、各社と協力しこの実証試験を推進するとともに、実証試験で得られるオペレーションノウハウを活かし、本システムの社会実装に向けて貢献して参ります。

【本実証試験の背景】
環境微生物研究所は、石川県立大学 生物資源工学研究所 環境生物工学研究室の馬場 保徳講師が大学で研究開発を進めてきたシーズを軸に、2022年8月に設立されました。馬場氏は、2011年の東北大学在学時に被災した東日本大震災をきっかけに、たとえ被災直後でも入手可能な雑草・農作物残さのような難分解性バイオマスからの高効率バイオガス生産(メタン発酵)の研究を開始し、石川県立大学着任後に、その基盤技術を完成させました。本技術は、牛のルーメン(第一胃)液を活用した技術であることから「GEP(ゲップ)ソリューション」と名付けました。
同社が開発を進めるGEPソリューションを搭載した自立式小型メタン発酵システム『エコスタンドアロン』は、災害対応機能を備えた資源循環型発電システムです。平時には廃棄物から都市ガスと電気を生産することで、廃棄物処理費の削減および低炭素化社会に貢献します。災害時には、いつでもどこにでも存在する雑草や農業残さから都市ガスと電気を生産することで、防災施設として活躍します。

【今後の展開】
今回の実証試験の成果を元に、国内向けモデルの開発を飛躍させ製品化を目指します。その後は、東南アジア諸国をはじめとする海外向けモデルの展開も予定しています。将来的には分散型エネルギー供給システムの開発につながるなど幅広いソリューションの創出を⽬指します。


本件に関する問合せ先:
松村物産株式会社 エネルギー事業部 エネルギーソリューショングループ 【担当:西村、加藤】
〒920-8538 石川県金沢市広岡2丁目1番27号
電話:076-263-6403(直通)